昔、
ある住職が、
オレに教えてくれた。
『心に空いてしまった“穴”にはね、
“同じもの”では埋められない決まりが有る』
病院の先生は、
そんな事教えてくれなかった。
滝のように涙が出た。
慟哭。
俺と、
“穴”との闘いは、
もう、
30年近く続いている。
何度、もう降りようと。
何度、もう逃げようと。
でも、
無理矢理奮い立たせ、
まだ、
生きている。
メンフィスに行くんだ。
行ける男にならなければ、
俺の贖罪は、終わらない。
こんな事言ってると、
またあの住職に叱られるな(笑)。
見つから無ぇんですよ。住職。
穴、開きっぱなしのままなんす。
もう、ちっと、
頑張って闘うっす。